週次報告SaaS「fluxweek」をリリースしました。週報のツールなんて世の中にいくらでもあるのに、なぜ自作したのか。開発のきっかけになった課題と、fluxweekでどう解決しようとしたのかを書いてみます。

きっかけは「読んでも分からない週報」

私の職場は、メンバーの多くが客先常駐や出向で社外に出ています。日々の様子が見えないぶん週報が貴重な情報源なのですが、自分が管理者側として運用していると壁がありました。文章で書かれた週報からは、メンバーの状態が意外なほどつかめないのです。

「今週も忙しかったです」と書かれていても、それが一時的な繁忙なのか慢性的な過負荷なのかは読み取れません。「大変です」の一言からは、本人がどれほどのストレスを感じているのか測りようがありません。結局、数週間分を読み比べてようやく異変に気づくのですが、その時点で負荷はすでにかなり蓄積してしまっている。そんなことが何度かありました。

評価面談の前に半年分の週報を読み返しても、状態の変化や傾向は文章からは浮かび上がってきません。やりたかったことは、要するに状況の見える化です。それなら、と自分で作ることにしたのがfluxweekです。

まず作ったのは、5段階の自己評価

週報の入力項目にストレス度・タスク難易度・達成度の5段階自己評価を組み込みました。

週次報告の入力画面。記述項目と5段階の自己評価だけのシンプルな構成 報告と一体化した5段階の自己評価。追加の負担なく毎週のデータが蓄積される

文章だと表現がぶれる「忙しさ」や「大変さ」も、数値なら毎週同じ物差しで記録されます。推移を並べるだけで状態の変化が見えてきますし、報告と一体なのでメンバーに追加の手間をかけないのがポイントです。自己申告のデータをどう読めば早期発見につながるのかは、あとからストレス可視化がチームを救うに書きました。

溜まった報告は、AIサマリーで読む

自己評価で状態は見えるようになりましたが、最新週の報告だけを見ても、それが悪化の途中なのか改善の途中なのかまではつかめません。そこで、直近5週分の報告をAIがメンバーごとに集約するサマリー機能を作りました。取り組みの内容とその変化が、短い文章にまとまって出てきます。

メンバーごとの取り組みと変化を集約した週次報告サマリー メンバーごとの直近の状況をAIが要約。個々の報告を開かなくても全体をつかめる

「高ストレス状態が続いている」「残業時間が増加傾向」「タスク難易度が急上昇」みたいに、週単位の報告を個別に読んでいても気づけない傾向が文章として浮かび上がってきます。直近の状況を知りたいときに、過去の報告を1件ずつ開いて読み返す必要がなくなりました。個人的にはこれがいちばん効いています。

見逃し防止に、独自のアラート指標を足した

自己評価と残業時間のデータから、fluxweek独自のアラート指標を算出して、ダッシュボードにメンバー別で一覧表示します。

メンバー別のコンディション評価とアラート指標を一覧できるダッシュボード 直近ストレス度・残業時間・アラート指標をメンバー別に一覧表示

アラート値の高いメンバーの行を見ると、「高ストレス継続(平均4.0)」「最大残業11h」「達成困難なタスク」といった要因が重なっているのが一目でわかります。単体では見過ごしがちなシグナルも、複数重なると数値が上がる仕組みにしたので、ケアが必要なメンバーから順に目を向けられます。この指標の配点と設計の考え方はアラート指標の仕組みで公開しています。

自分のチームで使ってみて

リリースに先立って自分のチームでしばらく運用してみたところ、大きく2つの変化がありました。

負荷が高いメンバーがすぐわかるようになりました。 以前は全員の週報を読み込んで「なんとなく心配」という感覚に頼っていましたが、今はダッシュボードを開けばアラート指標の高い順に状況が見えます。声をかける相手を、感覚ではなくデータで決められるようになったのは大きいです。

過去の報告を遡らなくても状況を把握できるようになりました。 評価面談や1on1の前に何週間分もの週報を読み返していた作業が、AIサマリーを確認するだけで済むようになりました。もちろんAIの出力を鵜呑みにはしませんが、抜け漏れを防ぐたたき台としては十分に機能しています。客先常駐で日々の様子が見えないメンバーほど、この効果は大きいと感じています。

おわりに

リリースしたばかりで改善したいところはまだまだあるのですが、「週報を書いてもらうだけで溜まっていくデータが、チームの状態把握や面談の材料になる」という体験は、少しずつ形になってきた気がしています。

同じような形で週報を運用している方に、ぜひ試してもらえると嬉しいです。無料プランから始められますので、気軽にどうぞ。